ゲルマーニア (岩波文庫 青 408-1)
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ゲルマーニア (岩波文庫 青 408-1) 泉井 久之助 定価: ¥ 735 アマゾン価格: ¥ 735 |
ゲルマーニア (岩波文庫 青 408-1) by 泉井 久之助
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カスタマーレビュー
| 今読んでも面白い ゲルマニアの諸族についてまとめた書物。警世の意図も込められていたらしく、当時のローマ と対比させる形でゲルマン人を「高貴な野蛮人」として位置づけています。 「野蛮な連中だが、彼らの中には我々が失ってしまった何かがあるかもね」みたいな。 あと、諸部族の描写が、遠方にいけばいくほど、どんどん現実ばなれしていくのが笑えます。 「頭と顔は人間、そして胴体、四肢は野獣」である、、、っておぅい。 (ただ、タキトゥスは伝聞として保留している)。 このあたりは近代以前の地理感覚がナマで伝わってくる感じで面白かった。 最高の訳書です。 初っ端から、注釈の山です。さぞ読みづらいかと思いきや、注釈はややこしいものの本分の訳はきわめて簡潔で明瞭。読みやすいです。さてさて、ややこしい注釈ですが、私自身は言語学的な視点から興味深いと思ったりもしましたが、これは特に研究者でもない限り読み飛ばしても良さそうな部分もあります。 さあ、内容ですが、タキトゥスの『年代記』に現れるローマ帝国への焦りとはうってかわって、こちらの著作には彼のノスタルジックなあこがれというか、そういう物を感じます。当時送れていると見なされていたゲルマン人に関する「先進国家」ローマ人の著作という観点から見ると、我々が海外旅行に言って抱くような観光的な(悪く言えば差別的な)視点というかそういう物が本著ほとんどありません。一方で、むしろこの書におけるゲルマン人の描写はいみじくも勇壮な民族として描かれています。このあたり、批判無しに信用していいのか門外漢の私には分かりません。 ただ、先進国家たるローマの一インテリジェンスがこの時代に、辺境のよく分からない(とされていた)一蛮族にこのような勇壮なイメージを馳せていた、という事実は私の興味を大きく刺激しました。 最上の報告書 訳文にもよるところが大きいとは思うが、報告書はかくあるべしという模範であると考える。現状と分析、そして考察というお決まりのスタイルだが、タキトゥスの優れた観察眼、そして洞察力には現代のわれわれも多いに学ぶところがある。考え方、姿勢は決して古くない。お手本にしたい。 『ガリア戦記』と双璧 タキトゥスの名著『ゲルマーニア』です。ちょっと訳が古い感じもしますが、本自体は厚くないし、内容も面白いので読むのにさほど苦労はしないと思います。 念のために解説すると、古代のゲルマンを記した史料としては、カエサルの『ガリア戦記』と並ぶ有名な著作です。タキトゥスは紀元後100年前後にローマ帝国で活躍した歴史家。当時、爛熟の果てに頽廃の刻を迎えていたローマ帝国の視点から、いまだ荒削りで未熟ではあるが活力のあるゲルマン人を描いたのが本書です。 であるから、ゲルマン人に対するタキトゥスの羨望が混入していることが当然予測されるのですが、とりたてて差し引いて読み解かねばならない部分は特に無いと思います。ローマ人の著者が知り得る範囲で可能な限り、客観的に詳細に当時のゲルマンの様子が生き生きと描かれていると思います。 細かい部分で興味深かったのが、バルト海沿岸アエスティイー族の地で琥珀が採取される、という記述です。アエスティイーとは現在のエストニアのことです。 琥珀は中世の商業ルネサンスの時期においても、バルト海商業圏における主な商品の一つでしたし、現在においても琥珀といえばバルト海岸産が有名なようです。 ちなみに、本書の中で明に暗に記されている、熟しすぎたローマへの警句は、時代と場所を置換しても通用するように感じるのは私だけでしょうか? |

