スキタイと匈奴 遊牧の文明 (興亡の世界史)
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スキタイと匈奴 遊牧の文明 (興亡の世界史) 定価 2,415円 新品 2,415円から 中古 1,790円から |
この商品の感想
10年後の改訂版を読んでみたい
内容は、「岩波講座 世界歴史3:中華の世界と東方世界』の中に掲載してある「草原遊牧文明論」と、朝倉書店「講座 文明と環境6 歴史と気候」に掲載された「フン族あらわる」に発表された内容が、一部ほぼそのまま流用されています。流用はいいのですが、前掲書の記載の方が、ページ数は短いけれども、簡潔で、切れ味があり、文章として引き締まっていた感じです。特に「フン族あらわる」は、これまで何度も読み返しており、アンミアヌス・マルケリヌスに登場する、アラン族を攻撃した謎の民族の登場にまつわる書き出しから、、最新考古学状況を踏まえたラストの仮説に至る論述は、スリリングであり、締めの文章は鮮やかな印象をもたらし、読ませるものがありました。本書は、多少専門的な両書よりも、一般読者向けの、より親切な文章を目指した為、多少冗長な印象を与えることになってしまったのかもしれません。機会があれば、両書の林氏論述も、一読されることをお勧めします。
それにしても、近年の考古学の成果は、スキタイの起源を東へ追いやり、あたかも匈奴の先行者のごとく、東から西へ大規模に移動した最初の遊牧民なのではないか、との仮設を立てることができる段階まで来ていることに驚きました。また、スキタイの文字史料としてヘロドトス以外に、アッシリア史料などにも言及されていて、新たな知見が多く記載されています。著者も記載していますが、年々新たな考古学成果が生まれており、今後も研究に期待できそうです。10年後、最新の研究成果で改定された本書を読んでみたい、そんな気にさせられました。
「自由な帝国」を描く
本書の特色は、「とっても分かりやすく」書かれていることです。
文字も同様の学術解説書と比較すると若干大きめで、
用語解説も丁寧なので門外漢にも理解しやすい一冊です。
また写真もカラーで大きく、きれいです。
スキタイと匈奴の側から中央アジア、ユーラシアの歴史を描いている点が新しい視点です。
蛮族の歴史ではなく、一つの文化国家としての遊牧民族をとらえている点は新鮮です。
文明論として読むと、
広大なユーラシアに彼らの「自由な帝国」が広がっていたことが、
歴史ロマンとして胸に迫ってきました。
ただ結構カバーする範囲(年代も地域も)が広いので、
一気に読破とは行きません。
読みごたえのある一冊です。
非農耕民族の世界史への登場
近年見直され、評価されつつある遊牧民族の世界史への登場を描き出す。世界史の教科書等では、断片的にのみ出てきて、ともすれば「色物」「際物」と見られがちな「匈奴」や「スキタイ」の人々について迫る。
本書は主に考古学的な資料に基づき、また東西の文献資料をひもとき、明快な統一的な彼らの活躍の構図を描き出す。これまでなんとなく断片的に教科書に出てくるだけだつた彼らの、世界史の主要な主人公としての正当な地位を回復してくれる。
定住農耕文明とのかかわりやギリシア、中国との関わりにおいて、彼らの世界史的な意義を示す。
モンゴル帝国や清朝といった近現代に直接つながる大帝国の興亡は杉山正明氏の続刊にゆだねられる。
古代ユーラシア史の入門書として。
「興亡の世界史」第2巻は、スキタイと匈奴という古代のユーラシア大陸草原部に出現した騎馬遊牧民の歴史を、モンゴル高原における古墳の発掘など近年の考古学の成果や、ヘロドトスや司馬遷等の東西の文献をもとに書いていきます。
スキタイに関しては、様々な遺跡を紹介・検討し、ヘロドトスの記述(埋葬に関する記述など)と比較しながら書かれています。匈奴に関しては「史記」や「漢書」をベースにしつつ考古学の成果を紹介する感じでまとめられています。
遊牧騎馬民が古代史において大きな勢力に発展していった様子が分かりやすく書かれていて、入門書としてお薦めできる内容だと思います。
内容は、「岩波講座 世界歴史3:中華の世界と東方世界』の中に掲載してある「草原遊牧文明論」と、朝倉書店「講座 文明と環境6 歴史と気候」に掲載された「フン族あらわる」に発表された内容が、一部ほぼそのまま流用されています。流用はいいのですが、前掲書の記載の方が、ページ数は短いけれども、簡潔で、切れ味があり、文章として引き締まっていた感じです。特に「フン族あらわる」は、これまで何度も読み返しており、アンミアヌス・マルケリヌスに登場する、アラン族を攻撃した謎の民族の登場にまつわる書き出しから、、最新考古学状況を踏まえたラストの仮説に至る論述は、スリリングであり、締めの文章は鮮やかな印象をもたらし、読ませるものがありました。本書は、多少専門的な両書よりも、一般読者向けの、より親切な文章を目指した為、多少冗長な印象を与えることになってしまったのかもしれません。機会があれば、両書の林氏論述も、一読されることをお勧めします。
それにしても、近年の考古学の成果は、スキタイの起源を東へ追いやり、あたかも匈奴の先行者のごとく、東から西へ大規模に移動した最初の遊牧民なのではないか、との仮設を立てることができる段階まで来ていることに驚きました。また、スキタイの文字史料としてヘロドトス以外に、アッシリア史料などにも言及されていて、新たな知見が多く記載されています。著者も記載していますが、年々新たな考古学成果が生まれており、今後も研究に期待できそうです。10年後、最新の研究成果で改定された本書を読んでみたい、そんな気にさせられました。
「自由な帝国」を描く
本書の特色は、「とっても分かりやすく」書かれていることです。
文字も同様の学術解説書と比較すると若干大きめで、
用語解説も丁寧なので門外漢にも理解しやすい一冊です。
また写真もカラーで大きく、きれいです。
スキタイと匈奴の側から中央アジア、ユーラシアの歴史を描いている点が新しい視点です。
蛮族の歴史ではなく、一つの文化国家としての遊牧民族をとらえている点は新鮮です。
文明論として読むと、
広大なユーラシアに彼らの「自由な帝国」が広がっていたことが、
歴史ロマンとして胸に迫ってきました。
ただ結構カバーする範囲(年代も地域も)が広いので、
一気に読破とは行きません。
読みごたえのある一冊です。
非農耕民族の世界史への登場
近年見直され、評価されつつある遊牧民族の世界史への登場を描き出す。世界史の教科書等では、断片的にのみ出てきて、ともすれば「色物」「際物」と見られがちな「匈奴」や「スキタイ」の人々について迫る。
本書は主に考古学的な資料に基づき、また東西の文献資料をひもとき、明快な統一的な彼らの活躍の構図を描き出す。これまでなんとなく断片的に教科書に出てくるだけだつた彼らの、世界史の主要な主人公としての正当な地位を回復してくれる。
定住農耕文明とのかかわりやギリシア、中国との関わりにおいて、彼らの世界史的な意義を示す。
モンゴル帝国や清朝といった近現代に直接つながる大帝国の興亡は杉山正明氏の続刊にゆだねられる。
古代ユーラシア史の入門書として。
「興亡の世界史」第2巻は、スキタイと匈奴という古代のユーラシア大陸草原部に出現した騎馬遊牧民の歴史を、モンゴル高原における古墳の発掘など近年の考古学の成果や、ヘロドトスや司馬遷等の東西の文献をもとに書いていきます。
スキタイに関しては、様々な遺跡を紹介・検討し、ヘロドトスの記述(埋葬に関する記述など)と比較しながら書かれています。匈奴に関しては「史記」や「漢書」をベースにしつつ考古学の成果を紹介する感じでまとめられています。
遊牧騎馬民が古代史において大きな勢力に発展していった様子が分かりやすく書かれていて、入門書としてお薦めできる内容だと思います。
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