あきらめたから、生きられた―太平洋37日間漂流船長はなぜ生還できたのか (BE‐PAL Books)

あきらめたから、生きられた―太平洋37日間漂流船長はなぜ生還できたのか (BE‐PAL Books)
あきらめたから、生きられた―太平洋37日間漂流船長はなぜ生還できたのか (BE‐PAL Books)

定価 1,260円
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あきらめたから、生きられた―太平洋37日間漂流船長はなぜ生還できたのか (BE‐PAL Books)
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この商品の感想

「あきらめる」ことって・・・
この本を読むことによって「あきらめることの大切さ」を学ぶことができた。

自分が仮に漂流したらどんなことを考えるんだろう、って考えた。
ほとんどの人は「生きることに必死」になるんじゃないかな。
「どうやって助けてもらおう」とか、「食料はどうしよう」とか・・・。
食料については、武智氏も考えてるんだけど、それほど悩んでいないのが何かスゴイ。

その「あきらめる」ことのエネルギーってどっからくるんだろうって思った。
でも「あきらめる」ことにエネルギーなんていらないんだよね。
だってそもそも「あきらめてる」んだから。

最初から「生きることをあきらめ」、今生きている間に「できることをやる」。
「あきらめる」とは、「投げ出す」ことではなく、物事を「明らかにして見る」こと。
どんなに頑張ってもダメだと分かったら、次の行動を考える。

自分はこれまで「あきらめない」ことを必死で頑張ってきたけど、「あきらめて」肩の力を抜くことも大事なんだと気付かせてくれた。

くらげのごとく?
セイリング中に万一のことがあったときに、参考になるかも、と思って読んだのですが。
「のどが渇いたので、最後の水を一気のみして、あとは寝てしまった」とか。
「生きることに執着しなかったから、生きられた」とか。

脱力。
行間が広くて、内容も少ないし。
拍子抜け。

しかし、「執着しない」とは「平常心を保つ」ことにつながるのかしら。

スキンダイバーは、「考えると酸素を異常に使うから、何も考えないことが長く潜る秘訣」というし。
「生きるぞ、生きるぞ、なんとしても生きるぞ」という熱い市井でないことが、消費カロリーを減らしたのかしら、なんて思ったりして。
はじめ、うちの本棚の「漂流系」の棚においていましたが、今は「クラゲの棚」に移動しました。

執着心が無いという事
私は今まで色々とノンフィクション漂流記なるものを読んできたが、多くの主人公が生きることに対して欲望が強く、そのために日数が経過する毎になすすべがなくなり、絶望的になるケースが多い。しかしこの著者は漂流しても、死んでも仕方ないとかこれだけやったのだから後はなるようになる的な発想が終始しており日数が経過してもそうであった。

なぜこれほどまでに、生に対して執着心や死への恐怖心が無いのかと不思議に思った。それだからこそ37日間も生き延びられたのだろうが。他の漂流記を例にとれば漂流いかだで迷っていたとき上空の偵察機が近くに飛んだにもかかわらず素通りしてしまって翌日立て続けに何人も亡くなったというケースもあった。体力も重要だろうがやはり絶望感を感じると人間は生きていけなくなるのかもしれない。それを考えるとある意味楽天的だった著者がこれだけ生き延びられたのは当然とも言いかえられるのかもしれない。

一方で著者は日本近海をさ迷っている時、楽天的思考が引き金であったであろう数々のミスを犯して漂流したことに気付く、結局のところ生き延びた最大の原因は楽天主義であったが、漂流のきっかけを作ったのも楽天主義であった。不思議なもので諸刃の剣のような展開だったのかと思う。

あきらめた、からではないと思う。
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あきらめたけど、投げなかった武智さん
一気に読んでしまいました。心が洗われるような、こんなに清々しい読後感を与えてくれる本は久しぶりです。

武智さんは「仏教的な死生観の持ち主」と書かれた方がいましたが、その通りなんでしょうね。もしキリスト教とかイスラム教とか一神教の信仰をもつ人が同じように漂流したら、「どうして私にこのような試練を与えるのか」などと神様と問答して忙しかったことでしょう。それこそ「神よ、私を救いたまえ」と懇願したことだろうし。

でも武智さんは、「神さま、助けてくれ」ではなく、「自分をこれまで生かしてくれたすべての人と物よ、ありがとう」と感謝の気持ちを抱く。それがなんとも清々しい。武智さんの自然や命に対する謙虚な姿勢に心を洗われました。

武智さんならきっと安らかに海に還った!!ことでしょうが、こうして生還して本を出してくれたことがとても有難く思われます。たくさんの人に読んでもらいたい本ですね。それこそブッシュ大統領にも。

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