無人島に生きる十六人 (新潮文庫)

無人島に生きる十六人 (新潮文庫)
無人島に生きる十六人 (新潮文庫)

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この商品の感想

お薦め!
僕は最初これを講談社のふくろう文庫で読んだ。小学校4年生の時だ。ドキドキした。ワクワクした。そしてそれを今再び読める幸せ!今の小学4年生にも読ませてみたい、お薦めの作品!

日本人も捨てたもんじゃないね
 フィクションだと思って読み始めたこの作品、やたらとひらがなが多い、昔風な書きぶりの文章だなあと思ってよく見たら、なんと実話だったんですね。書いた人はプロの作家ではないので、読みにくさはご愛嬌。でも、技巧を凝らした文章でない分、逆に16人の奮闘ぶりが生き生きと伝わってくる気がします。

 いつの時代のことかというと、なんと明治。諸外国に比べたら、日本はまだまだひよっこですよ。海洋技術だって発展途上だったはず。その中でよく数ヶ月も無人島で生き延びたものです。無人島と言ってもいろいろあるが、木が生い茂り、ジャングルのような場所だったら、動物もいたかもしれないし、果物なんかも手に入ったかもしれない。しかし彼らがたどり着いたのは砂地で少しの草があるだけの島。清水もでない。でも彼らはあきらめない。何年かかっても日本に戻るのだという希望を捨てずに、明るく過ごします。

 島では4つの決まり事を作る。1島で手に入るもので暮らしていく、2できない相談をいわない、3規律正しい生活をする、4愉快な生活を心がける。特に、2と4は大切でしょう。できないことをあれこれ言い出すと、よけいにできないことを思い知らされ、心はどんどん沈んでいくし、けんかなんかひとたび起きたら仲間を信頼できなくなるかもしれない。そのためにはとにかく「楽しく」過ごすことがなにより大切なこと。簡単なようで、すごく難しいことだと思うけれど、彼らは見事にそれを実践しました。

 みんなで協力して知恵を出し合い、お互いを思いやり、助けあう。日本の海の男たちはなんとすばらしいんだろうね、とただただ感心するばかり。海の男=粗暴で酒飲み、みたいな印象を持っていましたが、とんでもない、素晴らしいジェントルマンたちです。航海にあたっては酒も飲まず、そのことが外国人を感心させたとか。ハワイで救助を求めたおり、遭難が嘘の報告だと詰問された時も、無意味に腹を立てることなく冷静に説明をする船長がとても凛々しく見えました。

 日本にも、こんなに素晴らしい人たちがいたんだなと誇らしい気持ちになれます。

明るく前向きな漂流本
明治時代にミッドウェー諸島のとある無人島に漂着した日本人の物語。日本人の漂流モノとしては井上靖『おろしや国酔夢譚』が有名だが、『おろしや国酔夢譚』が苦難を乗り越えるというイメージがあるが、本書はそういう感じがしない。もちろん漂流者たちは苦労をしているのだろうけれど、彼らは彼らなりに実に前向きなのだ(『おろしや国酔夢譚』の大黒屋光太夫たちが前向きではなったという意味ではない)。また軽妙な語り口なのも、読み手に苦労さを感じさせないのだろう。絶えず明るい雰囲気な漂流モノは珍しいと思う。あとは、絶対誰かに助けてもらえる、それまでは自分たちでがんばる、という意気込みが良く伝わってきて良い。今何かに悩んでいたり、壁に突き当たっている人にオススメな本。

時を超えた面白さ
無線があるわけでもない。まして飛行機での海上捜索などない時代だ。
ほかの船が島の近くを通りかかるのを辛抱強く待つしかない無人島での
生活は、先の見えない過酷な生活だと思う。そんな絶望的な気持ちに
なってもおかしくない状況の中、彼ら16人は決してあきらめず、希望を
捨てず、見事な団結力で生き抜いていく。発揮されるさまざまな知恵と
工夫には驚かされる。昭和の初めに書かれた作品だが、今読んでも
とても面白い。子供から大人まで、ワクワクした気持ちで読めるのでは
ないだろうか。

何でこんなに評価高いの?
内容はまあ面白い。しかし、読みにくい本である。「、」が多すぎるのだ。

「これは、今から四十六年前、私が、東京高等商船学校の実習生として、練習帆船琴ノ緒丸に乗り込んでいたとき、私たちの教官であった、中川倉吉先生からきいた、先生の体験談で、私が、腹のそこからかんげきした、一生わすれられない話である。」

これはなんでしょう?稚拙な文で、漢字も使ってない。小学生の作文でしょうか。こういう理由で作品がつまらなくなるのは本当にもったいない。出版社はしっかり直してから出して欲しいですよ。

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