ヘディン交遊録―探検家の生涯における17人 (中公文庫BIBLIO)

ヘディン交遊録―探検家の生涯における17人 (中公文庫BIBLIO)
ヘディン交遊録―探検家の生涯における17人 (中公文庫BIBLIO)

定価 1200円
新品 1200円から
中古 963円から
ヘディン交遊録―探検家の生涯における17人 (中公文庫BIBLIO)
アマゾンのページを見る

この商品の感想

20世紀当初の冒険とグレートゲームの世界
これまでヘディンの著した旅行記は何冊か読んできた。
そこにはヘディンの卓越した冒険家・旅行家としての実績と文章化としての力量が余すところ無く示された。しかし、ヘディンとはどういう人物か、それを本人以外の筆において記された書は今回が初めてであった。

ヘディンと関係のあった17人の人物との交遊を軸に著述が展開される。その人物はニコライ2世・李鴻章・蒋介石のような政治的人物からスタイン・河口慧海のような現在も名を知られている探検家からノルデンショルド・コズロフ・ヤングハズバンドといった今ではあまり名の知られていない人々まで様々である。日本ではマイナーな人物であるがインド総督カーゾンやフィンランド建国の英雄マンネルヘイムに旅行家としての側面がある事も初めて知った。

中央アジア・チベットは20世紀始めの時代、グレートゲームの舞台であった。そしてヘディンの冒険もまたロシア・イギリス・ドイツと言った列強諸国との関係において実施されていた事は改めて興味深く感じた。北欧の小国のスウェーデン出身であったからこそひとつの列強に不必要に肩入れせずに済んだのであろう。ロシアの地理学者の特性、ドイツとイギリスの地理学会の仲、黄文弼の行状などやはり学問は政治であり、ヘディンもそこから無縁でなかった事も興味深いところであった。

ヘディンも時代の人であり、時代の趨勢から無縁ではありえなかったことが17人との交遊から浮かび上がってくる。

関連商品

チベット遠征 (中公文庫BIBLIO)チベット遠征 (中公文庫BIBLIO)
Hitonomori co ltd.